7月13日 エギュールージュ稜線にある標高2,414M コルヌ峠 Col Cornu を目指しました。
アイベックスと至近の遭遇、思いもしなかったグッドラック!でした。峠へのトレッキングコースは花々の宝庫、そして稜線の峠から南はモンブランからグランドジョラス、北にはサボアのロシュデフィズ Rochers des Fiz の岩峰群と眼下にはノアール湖とここに立たなければ見れない眺めです。あまり知られていないですが、間違いなくシャモニーのベストハイキングコースのひとつと云えます。
前日乗車したラファイエ行のモンブランエクスプレス。
街の北端には5年前に滞在したホテル。坂道が続き、ウォーミングアップには十分です。
プランプラへのテレキャビン駅。多連式のゴンドラに乗車しましたが、上空はガスっています。
上駅のプランプラ、標高1,999M。 ここはブレヴァン展望台、フレジュールへのスタートポイント。私たちはコルヌ峠 Col Cornu を目指します。2時間弱のコースタイムですが、私たちには2時間半くらいとみます。
暫く歩くと残雪があります。
登山道は岩礫帯に入ります。
アルペンローゼも群生しています。下道はフレジュールへのグランバルコンスッドGrand Balcon Sud(南面展望コース)。
枝尾根が現れてきました。
振り返ると、こんな道を歩いてきました。
枝尾根を越えると再び岩礫の上り道。
また雪渓、融雪化しているので登山靴だけで歩けます。
また枝尾根、その先の雲間に青空が見えています。
枝尾根を越えたらエギュールージュの稜線上はブルースカイ、稜線に出れば青空だろうと期待。
みたび岩礫と雪渓の歩き。
雲が切れたところで振り返るとモンブラン。
コルヌのスキーリフト駅、スキーシーズンだけの運行です。ヨーロッパアルプスにはスキーリフトがいたるとことにあります。ほとんどは夏季は運休です。シャモニーやスイスの山岳リゾートのビジターは冬季が圧倒的に多く、ほとんどがスキー・スノーボード客です。ヨーロッパアルプスの山岳交通機関や山小屋、山上レストランは、ウインタースポーツとスキー客に支えられた、年間を通じて持続的に運営できるからです。日本の山岳リゾートは夏季をメインに一定の需要があるが、ウインタースポーツ需要が激減するので限定的な運営しか出来ない。リゾート開発どころでなく撤退が目立ちます。このままだと日本の山岳観光の未来は厳しいと思いました。余談。
エギュールージュの稜線はもう直ぐです。たぶん真ん中左のキレットがコルヌ峠でしょう。
高度を上げると背後の雲海越しにモンブラン側の針峰群、グランドジョラス、ヴェルト針峰群が現れました。
峠への最後の上り坂。
峠の少し手前の展望スポット。
グランドジョラス
エギュイデュミディ
ようやくコルヌ峠に着きました。ケルンにはエギュールージュ自然保護区のプレートが貼ってあります。標高2,408Mの標識あり、地図には2,414Mの表示。東に小高い丘があるのでその地点かもしれません。
モンブラン 何度見ても、素晴らしい風景です。
この先を進むとプーリー針峰群。この右の小高い丘で暫しランチ休憩とします。
サボア側にはロシュデフィズの岩峰が雲間に見えます。眼下にはロアール湖。
ディープブルーの湖面を覆うシャーベット状の湖は印象的で目に刻まれます。
ヴェルト針峰と^ドリュー。
まだ雲上のモンブラン。
プーリーへ向かう道にはなにか動物がいました。
二匹いました。一匹がこちらの方に向かってくるようです。
暫くして東の尾根をみると・・・
アイベックです。急峻な岩場をいとも簡単に下ってきました。
アルプス山脈に生息する大きな角をもった山羊科の動物です。
十数メートルまで近寄ってくれるサービスぶりです。
俊敏に駆けていきます。
なかなか近くでは見れないのでラッキーでした。
しばらくしてアイベックスも去っていったので、私たちも下山することにしました。
途中にまだアイベックがいました、休んでいるようです。
雲が切れてシャモニーの街も見えてきました。ボッソン氷河も。
稜線側にもアイベックスがいました。角が小さいのでメスのアイベックス。
雪渓をトラバースする地点。今年は残雪がどこでも多いようです。
ゲンティアナ・アカウリス、アルプスリンドウ?
雪渓を抜けて岩礫の道から低木帯に入るあたりから花畑が続きます。
午前にはガスっていましたが、青空になりました。鋭いエギュールージュの稜線が続いています。
ブレヴァンで休憩。
Google Earth に取り込んだGPSログです。左が始点のプランプラ、右端がコルヌ峠、中級コースです。下道のグランバルコンスッド Grand Balcon Sud でフレジュールに向かうコースも素晴らしいですが、岩場に自信のある方はコルヌ峠からエギュープーリーを抜けてランデックスまでの縦走路がお奨めです。