夢幻飛行

旅は日常からの脱却、夢の世界への入口かも 夢と日常のあいだを彷徨う山旅人のつぶやきです。

雲取山日帰り23回-回想記

私にとってもっとも馴染みのある山は、やはり23回と、一番多く登ったことがある雲取山です。今回の記事は回想記です。
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*山頂避難小屋からの秀麗富士
山梨と埼玉、2つの県境にある標高2,017Mの東京都の最高峰、そして百名山の一座です。
天皇陛下が皇太子時代プリンス雅子様と登山されているのをニュースで見ました。その時に雲取山という名前を初めて知りました、1995年です。くもとりやま・・・むかしの物語に出てくるような面白い名前の山だなと思いました。因みに、天皇陛下は3度雲取山に登られています。
また近年では平将門の迷走伝説もクローズアップされ、鬼滅の刃の聖地としても話題になった山域です。
後年になって山登りを再開、まず登ってみたい山のひとつが東京の最高峰・百名山である雲取山でした。調べてみると、一番近いルートでも往復距離22KM、標準コースタイムは8~9時間、標高差約1,300M、累積標高差は1.500~1,600M と大きい。一般的には小屋1泊2日行程が推奨される難関の山。ましてや、日帰りを目指すには決して楽に登れる山ではありません。
心の奥に秘めていた日本百名山制覇の夢、それを目指すなら、これくらいのレベルは日帰り登山でクリアしなければ達成は難しい。普段からトレーニングして強靭な体力、脚力をもっているならともかく、長年不摂生な生活を過ごしてきたサラリーマン上がりで、軟弱なシニアハイカーでした。どうしたら雲取山を日帰り出来るかと詮索しプランを立てました。
2010年4月、天気予報を確認して小袖登山口からチャレンジ、無事日帰り登山が出来ました。それ以来、山歩きのベンチマーク雲取山になりました。雲取山日帰り登山が出来るなら、日本百名山のうち65座~70座はかならず登れると思います。という事で毎年雲取山に通いました。12年間で23回登ったことになります。その間途中で撤退したこともあります。
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*積雪の小雲取山からの奥秩父主稜線
同じ山をよく23回も飽きずに登ると失笑を買うかもしれません。きつくてもう登りたくないという山もありますが、それを感じさせない山でまた登りたくなる、もっとも馴染みのある山が雲取山です。下に23回の雲取山山行記事を表にまとめてみました。日本百名山の全座登頂記録もサイドバーのリンク集に貼ってあります。
23回目が最後の雲取山山行となっています。下山時に極端に疲労困憊し、息絶え絶えで登山口に戻りました。この時体力的な限界を悟りました。コロナ禍下で登山の機会が大幅に減ったこともあったでしょうが、心肺機能の低下を自覚、雲取山を日帰りするのは厳しいしリスクがあると判断し、以来山歩きのスタイルも変えました。日帰りはもう無理ですが、小屋泊ならまだ登れるかもしれません。機会を失しないうちにもう一度登ってみたいです。
NO. 登頂日(降順) 雲取山Day-Hikerからの一言 参考記事 リンク
23 2021年10月5日 23回目の雲取山、今回が最後 https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2021-10-10.html
22 2020年11月5日 コロナ禍での日帰り山行 山は「浮き世」 https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2020-11-05.html
21
2019年3月22日
絶不調、最後の日帰り? https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2019-03-24.html
20 2018年10月21日 20回目の雲取山 https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2018-10-28.html
19 2018年5月11日 まだ日帰りで登れる山 https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2018-05-11.html
18 2017年11月4日 紅葉の雲取山は素晴らしいが、激混み https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2017-11-05.html
17
2017年1月27日
雲取山 2017年の山、17回目の日帰り山行 https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2017-01-27.html
16 2016年7月17日 夏の雲取山は暑い https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2016-07-18.html
  2015年8月 南アルプス聖岳登頂で百名山全座踏破  
15 2015年6月13日 雲取山は山歩き力のベンチマーク https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2015-06-13.html
14 2015年2月14日 登山口はマイナス6℃、雪の雲取山 https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2015-02-15.html
13 2014年11月30日 鴨沢~小袖は通行止め、所畑から迂回 https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2014-11-30.html
12 2014年3月15日 大雪の雲取山を日帰り https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2014-03-16.html
11 2014年1月31日 絶不調、残雪の雲取山 https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2014-02-01.html
10 2013年11月1日 雲取山日帰り山行10 小袖乗越の駐車場が https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2013-11-02.html
9
2013年5月25日 人気の山、駐車場はオーバーフロー https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2013-05-25.html
8 2013年1月3日 年初めの雲取山 https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2013-01-06.html
7 2012年11月1日 枯葉散る晩秋の雲取山 https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2012-11-19.html
6
2012年3月30日 よく飽きもせず、おな同じ山におなじルート https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2012-03-30.html
5 2011年12月17日 七ツ石下、一番の近道は https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2011-12-17.html
4 2011年10月1日 最も身近な百名山 https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2011-10-01.html
3 2011年4月15日 1ヶ月前ブナ坂で撤退、リベンジ登山 https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2011-04-15.html
2 2010年6月26日 七ツ石山から雲取山 https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2010-06-27.html
1 2010年4月3日 雲取山Ⅰ 日帰り登山は可能か https://jetstream777.hatenablog.com/entry/2010-04-03.html
各山行記事はクリックして戴くと、別の画面タブで立ち上がる様設定してあります。
10年ほど前の私のブログでの記事ランキングは:
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御覧の通り、雲取山1回目の山行記事がトップでした。当時、Googleで「雲取山 日帰り」と検索すると私の記事が最初のページに出てきました。知名度は高くないですが、人気の山で深緑の初夏、紅葉の秋の週末は小袖駐車場はオーバーフロー、ブナ坂では登山者が列をなして登っている光景もみかけます。鴨沢・小袖からのコースが最も人気があり、日帰り出来るのもこのコースだけです。
雲取山へのアクセスは、他にも丹波山・三条の湯、秩父三峯神社、日原からの登山コースがありますが、よほど健脚でない限り日帰り出来るのは小袖登山口からだけだと思います。
宿泊できる山小屋は山頂から三峰側への急坂を20分程下ったところに雲取山荘があります。一度だけ雲取山荘で雲取山のバッジとミネラルウォーターを買いに立寄りました。あとは七ツ石小屋、小屋前からの富士山の眺めが癒してくれます。山頂の避難小屋は水場もなく、避難小屋なのでお奨めはしません。石尾根に以前テント場が併設された奥多摩小屋がありましたが、今は撤収されています。
積雪時以外は年間を通して登山できる小袖コースですが、晩秋~初春までが比較的閑静なので、私もその時期の登山が多かったです。積雪時も冬のウエア、アイゼンがあれば登れる山ですが、未経験の方には厳しいと思います。
雲取山を日帰りするなら、やはり小袖登山口を朝早出すること、遅くとも7時以前に出発してください。5時を過ぎると登山者が出発はじめます。
シーズンの週末や休日は、小袖駐車場(丹波山村営)は明け方までに満車になることが多いです。私も週末がかかる場合は前夜に駐車場に入って車中泊したことが幾度かあります。これが登山前の難関でもあります。駐車場には水洗トイレが設置されています。
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雲取山の小袖ルートは堂所まで、樹林帯に囲まれた長い緩斜面の単調な上りが続きます。樹林帯で閉そく感があり、特に下りは疲弊した身には長いです。小袖から堂所まで車で通行できる林道があれば・・と邪悪な妄想も浮かびます。(笑) 堂所が登山口なら最高なんですが・・
堂所から急坂になり七ツ石下までキツい登りが続く最初の難所ですが、ここからが山登りで雲取山の魅力の核心です。
七ツ石下から尾根の西側の巻道は七ツ石小屋を経由する上段の道と下段の道があります。往路はほとんど下段の道を登りました。痩せて切れた箇所もありますが、大菩薩連嶺、富士山、奥秩父主脈の山々が視界に入り奥深さを感じさせます。私見ですが、下段の道の方が展望もよく若干緩やかなように感じます。往路は七ツ石山山頂を登って消耗しないことがポイント、往きは巻道で!
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ブナ坂から石尾根を登っていきますが、尾根の西側に展望が広がり南アルプスの峰々が見れます。ヘリポート奥多摩小屋跡のあとは小雲取山への急坂、ここが一番の難所かもしれません。小雲取山を過ぎれば山頂はもうすぐ(上の写真)、避難小屋直下の坂を登れば雲取山です。
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山頂避難小屋前からの石尾根の眺め(上の写真)が素晴らしく、気に入っています。山頂は避難小屋の裏手にありますが、飛竜、和名倉山、甲武信ヶ岳などの奥秩父の山も見れます。南アルプス、大菩薩連嶺、富士山、奥多摩、丹沢まで大パノラマ。山頂ではいつも1時間程長居を楽しみました。
復路はブナ坂までの下りはいつも快適に感じます。ブナ坂から七ツ石下までの痩せた巻道は注意して下ってください。下りは上段の七ツ石小屋経由の道がほんの少し早いかも?しれません。
堂所まで戻るとあとは単調な下りが延々と続きますが、疲労が蓄積してきます。ところどころ谷側に切れた箇所もあり侮るなかれ、急いで下ってバランスを崩したり躓いたりしたら滑落することもあり。日照時間の短い秋~春は、15時過ぎると暗くなります。15時半くらいまでには小袖登山口に戻る様お奨めします。
雲取山でも遭難・事故のほとんどは下山時です。
小袖コースは岩場、ハシゴや鎖場もなくテクニカルな箇所、迷うようなところはありませんが、要求されるのは体力、注意力そして忍耐力かもしれません。あとはお天気、必ず晴れの日(少なくとも雨天でない日)に登りましょう。
決して楽な山ではありませんが、巻道からブナ坂、石尾根からの素晴らしい眺望と歩きが楽しめる、登り甲斐のある山です。
前述したように、ここを日帰りで登れれば、百名山の65から70座は必ず登れるはず。百名山でもコース上に山小屋のない山で日帰り以外選択肢がない山は、利尻山トムラウシ平ヶ岳皇海山(庚申山荘から)くらいです。いづれも、雲取山よりもずっと厳しい山です。
雲取山は不動で同じですが、毎回季節、天候やコンディションにより風景・様相が変わり、歩きも変わってきます。いま振り返ると、その時々の記憶が蘇ってきます。
雲取山へ日帰り登山される方への参考:22回目の山行記録です。
GPSログに基づきヤマレコのサイトで表示されたデータです。この時のタイムは標準(上り:4:45、3:15:15)に近いと思いますが、比較的快調な歩きが出来た時です。最新のコースタイムは各自で山地図等から把握されるようお願いいたします。
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お時間があり、興味のある方は各山行記事を覗いてみて下さい。